[既存] フリーソフト最強将棋ボナンザ用ＧＵＩマイボナ(6)

[既存] フリーソフト最強将棋ボナンザ用ＧＵＩマイボナ

匿名さん　2011-10-15 15:47:17

マイボナはコンピュータ将棋の思考プログラム「ボナンザ」を走らせるフリーのＧＵＩです。とても良くできていて、市販の将棋ソフト顔負けの機能が沢山あります。具体的な説明の前にまず「ボナンザ」について説明します。ボナンザは恐ろしく強いフリーの将棋ソフトです。2007年にプロ棋士の渡辺竜王と対決が許された初めてのソフトです。将棋の強さを示すレーティングというのがあるのですが、ボナンザは2011年、棋界最高位の名人や竜王と同じ3000点越えの数値に到達しました。現在のバージョンは6.0で64bitにも対応しています。作者の保木邦仁さんはコンピュータ将棋界に「全幅探索」と「機械学習」という技術革新をもたらしたヒーローです。サービス精神も旺盛で、最初のバージョンから現在まで一貫してフリーでの技術提供、公開を信条としているようです。ご本人は五級くらいの棋力と謙遜していますが、指し手の流れを「美しい」とか「面白い」と捉えられる潜在的な審美眼はかなりのものなのでは？と推察します。「機械学習」は江戸時代から今日までのプロ棋士たちとアマ高段者たちの膨大な棋譜データを参照しながらコンピュータ自身が、「この手はいい手」、「この手は悪い手」など自動で判断しながら学習する方法だそうです。保木さんが機械学習を考案するまでは、各プログラマーが自分で指し手の評価軸である評価関数を手動で調整していたそうですが、ボナンザは約1万に及ぶパラメーター調整をプロ棋士の棋譜3万局とアマ高段者の棋譜3万局を用いて自動で行うため、プログラマーの負担がかなり減ったそうです。プロ棋士やアマ高段者の努力の足跡がボナンザという形で21世紀に結晶したので古今の将棋指したちも報われたと思います。囲碁界は江戸時代の古典を通して歴史に学ぶ傾向が強いのに対して、将棋界は近代を重視する傾向が強いと思っていたので、ボナンザは将棋界のエアポケットを埋めてくれた意味も大きいと思います。全幅探索する際、江戸時代の棋士の棋譜まで参照して間違いが無いかどうかチェックし、大局観に反映させているでしょうから。保木さんはそういう意味で、あの世の棋士たちにも恩返しして供養を完了した初めてのプログラマーだと思います。昨今プロ棋士とコンピュータ将棋の対局が話題になりますが、プロ側は自分も含めた古今の棋士全部のデータを知り尽くしていて、なおかつそこから独自の大局観を形成して強くなったソフトと対決しなければならなくなったので、早めに定跡をはずして力勝負に持ち込むか、独自の戦法か最新の定跡に自分なりの味付けをした未発表の作戦で勝負するかのいずれかで臨む必要があると思います。2011年のコンピュータ将棋世界選手権、ボナンザは2位でした。相手も同じくらいの棋力のソフトでしたから仕方がないと思います。来年に期待です。マイボナの機能として、駒、駒台、駒音、盤、背景などを自分用にカスタマイズでき、プロ棋士の全対局データの検索、出力や定跡指南、思考ログの出力、指した棋譜の解析、詰将棋の回答、ヒント機能、コンピュータ同士の対局、連続対局、違うバージョン同士の対局（Ｖｅｒ3.0対Ｖｅｒ6.0など）駒落ち対局などが可能です。レーティング3000点台の実力ですからコンピュータ同士の対局では名人対竜王の対局を毎回観戦するようなものでしょう。マイボナは自動棋譜再生機能と棋譜読み上げ機能がないのと、開始～終局までのグラフが小さくて見ずらいのと、横長画面が基本なので、昔のディスプレイだと設定表示項目がはみ出てしまうのが玉にキズですが、それを補って余りあるデキ良さとユーザーフレンドリーさが魅力です。マイボナの楽しみ方として、日曜日のＮＨＫ杯や名人戦、竜王戦で、プロの次の一手をマイボナで予想し、自分の予想と一致するか試しながら大局観の修正を行なったり、家族と盤駒で対局する時にボナンザを自分が持ち、その強さを実体験してもらうのも面白いでしょう。駒落ちでもすごく強いので、魔法を見ているように思うはず。老人ホームでのお年寄りの＊＊防止法として、プロジェクターにコンピュータをつないで、大画面で一手一手を一人一人が繋いでコンピュータと勝負するのも面白いと思います。最初の人が7六歩と言ったらコンピュータに入力する係りの人が7六歩と駒を動かし、二人目が6四歩、三人目が7八金というように繋いでいきます。この一人一手交代の対局は被災地の子供たちにも受けるかもしれません。昔の戦国武将たちが将棋や囲碁で得た大局観で戦局の打開センスを磨いたように、現在でも企業経営者やビジネスパーソンに大局観をもたらすツールとして将棋は有効に作用すると思われます。この機会にぜひ、マイボナを使ってボナンザと対局し、将棋の奥深さを体験してみてください。最後に、このような素晴らしいプログラムを開発された保木邦仁さん、マイボナの作者さん、データ素材提供者のみなさんに感謝致します。

ジャンル：災害・復興
タグ：災害・復興

ソーシャルブックマークへ登録　